●健診業務
A小での衛生推進者は、推進者業務のすべてを行っているわけではありません。
労安活動の5分野中、核となる「安全衛生管理体制・作業管理・安全衛生教育」の業務を中心に行い、定型的業務である「作業環境管理」は安全指導係、「健康管理」は養護教員に分担協力してもらっています。
みんなで協力して安全・衛生・快適な職場を作っていければ、それはそれで良いのではないでしょうか。
これらの役割分担は、当然本人の了解を前提としています。
例えば職員健康診断の業務は、年間延べ5時間程度ありますが、このことによる超過勤務は発生していません。
具体的には、A小の県費職員数は全部で36名ですが、人間ドックについては45歳以上は全員受診しますし、30~44歳も全員希望することにしていますから、確率的にこの年代の2人に1人も受診することになります。
したがって、結局、職場の健康診断を利用するのは10名程度なわけです。
その10名ほどのための仕事の内容を見てみると、下の表の○印が養護教員・衛生推進者の仕事と言えば仕事になりますが、ほとんどが文書仕事ですから、学校によっては管理職がしているところも多いはずです。
項目 |
受診名簿提出 |
職員への連絡 |
準備・片付け |
尿検査 |
○ |
なし(児童のついでに実施) |
|
心臓健診 |
○ |
なし(児童のついでに実施) |
|
血圧測定 |
○ |
なし |
|
血液検査 |
○ |
○ |
なし |
胸部レントゲン |
○ |
○ |
なし |
胃検診 |
○ |
○ |
なし |
身体測定 |
なし |
そのほかの、「結果の通知」「事後措置」「健診票の管理」は校長業務ですし、「健診票の記録」は職員本人がすればよいことです。
したがって、実体としてはさほどの負担はなく、要は工夫しながら学校独自に「自主的に」決めれば良いのです。
最近は医療機関で1回で終わらせるところも多いので、健診業務の負担はさらに軽減される傾向にあります。