The shortest answer is doing.
(最も短い解答は、実際にしてみせることだ)
George Herbert
(本ブログは、
『学校衛生推進者プラクティス』
からの引用です)
すべての道はローアンに通ず
「真面目に働く教職員が正当な権利を守り、安心して働ける職場をつくりたい。」
そんな思いから、本ブログは生まれました。
学校職場に労働安全衛生法(以下、安衛法)に基づく安全衛生管理体制がつくられたのは、厚生労働省が学校の労働安全衛生の改善・整備を勧告した1997年以降のことです。
ところが、その後20年以上経ちますが、多くの職場では衛生委員会はつくられても「以前と何も変わらない」、衛生推進者になっても「何をすればよいのか分からない」というのが実態です。
この「仏造って魂入れず」の状況の原因として、校長や教育行政の理解不足や不作為が一番にありますが、職員の側にも安衛法に対する理解や経験の不足から、「何をするのか」「職場がどんなふうに変わるのか」という具体的なイメージを持てていないことも一因にあるように思います。
労働安全衛生活動(以下、労安活動)と一口に言っても、その内容は多岐にわたっており、どこから手をつけて良いのかも分かりにくく、職場で詳しく教えてくれるような人もいません。
また、労安に関する多くの本を開いてみても、民間企業を含めた全ての業種・職場にわたる一般的なことについては書いてありますが、「では、学校でどのように取り組めばよいのか」ということになると、抽象的すぎて何から始めて良いのか、これもよく分かりません。
その結果、労安活動は学校職場ではほとんど注目されることもなく形骸化し、「余計な仕事」になっているようです。
本ブログは、労安活動が普及しない原因となっているこれらの「具体的に何を、どのようにしたら良いのか」「衛生推進者になったけれど何をすればよいのか」という観点から、実際にS市A小学校(職員数38名)で衛生推進者として活動してきた筆者のささやかな実践を紹介し、どのような活動業務が可能なのかを理解してもらうものです。
あわせて、労安の成否や職場の改善は衛生推進者に「やる気」さえあれば、人的環境にさほど影響されないこともお伝えしていきたいと思っています。