労働安全衛生には特別な用語も出てきますので、いくつか紹介しておきます。
●安全と衛生
衛生推進者、衛生委員会、安全管理者、全国安全週間、全国労働衛生週間…等、「安全」と「衛生」のつく用語はさまざまありますが、この2つは区別して使われています。
『労働衛生用語辞典』(中災防,2004)によると、「安全衛生」の説明として「労働者を災害や疾病から守るために、職場の安全と衛生を確保すること」とあります。
つまり、安全は災害を取り扱い、衛生は疾病を取り扱うことになります。
したがって、「安全管理者」は、林業、鉱業、建設業、運送業及び清掃業、製造業、各種商品卸売業…等、作業場所や作業方法に危険度が高く、事故災害が起こりやすい業種で選任されます。(令2条、3条)
一方、「衛生管理者」はそれ以外の「その他の業種」と一括りになっていて主に非工業・サービス業が含まれます。
学校という事業場は、「その他の業種」に区分されますから、衛生推進(管理)者や衛生委員会が置かれます。
もとより事故災害のリスクはどこにでもありますから、「安全」は軽視してよいという話ではありません。