6.文科省の通知
文科省は、通知を出して労安体制の重要性を説いています。
労安を推進する上で有効に活用できるものです。
【公立学校等における労働安全衛生管理体制の整備について】(文科省通知2007.12.6) 体制整備が進まない理由としては、事業者である教育委員会において、体制整備の必要性及び関係法令等についての理解が不十分であることが考えられます。
労働安全衛生法に基づく管理体制の整備は、教職員が意欲と使命感を持って教育活動に専念できる適切な労働環境の確保に資するものであり、ひいては学校教育全体の質の向上に寄与する観点から重要なものです。(中略)
学校教育の成否は、教職員に負うところが極めて大きいことから、教職員が意欲と使命感を持って教育活動に専念できるよう、適切な労働環境を確保することが重要です。
しかしながら、学校における労働安全衛生法に基づく体制については、いまだに十分に整備されていない状況にあります。
こうした現状を是正していくため、今回の調査を行い、事業者である教育委員会において、体制整備の必要性及び関係法令等についての理解が不十分であることが課題として明らかになりました。
このため学校の設置者である都道府県及び市町村教育委員会においては、自らが労働安全衛生法上の事業者であることの自覚を持ち、労働安全衛生管理体制の整備の必要性及び関係法令等について十分に理解するとともに、産業医の選任について |
は、地方財政措置を活用するなど、労働安全衛生管理について体制の速やかな整備とその適切な実施を図ることが求められます。 |
通知に「学校教育の質の向上」「学校教育の成否」という言葉が出てきました。
「質」とは何を指すのか定かではありませんが、これらを支えるのは「適切な労働環境」であるというのが文科省の公式見解です。
「適切な労働環境」無くして「学校教育の質の向上」は実現しません。
これこそ学校職場の労安を推進する上での“錦の御旗”であり、衛生推進者としては勇気百倍になります。これを使わない手はありません。