担保➏ 罰則
安衛法の履行は、最終的には罰則によって担保されます。
安衛法は労働の刑法でもあります。
憲法が国家権力を縛るように、安衛法は国家権力が事業者を取り締まるのです。
近頃では、お店に行けばあちこちで「万引きは犯罪です」と大書してありますが、同様に「安衛法違反は犯罪です」。
安衛法には多数の罰則がありますが、これは、安衛法・労基法の特徴でもあって、これに違反することは犯罪行為であるということです。
条文を注意深く読んでみてください。
安衛法違反の場合は、実際に労働災害が発生しなくても違反行為があれば犯罪は成立します。
例えば、50人以上の職場には、資格を有する者のうちから、衛生管理者を選任しなければならない旨の規定(法12条)がありますが、選任しなかったとしたら例え災害が発生していなくても違反行為があったことになるのです。