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留意点➌ 全会一致を目指す

留意点➌ 全会一致を目指す

【労働安全衛生法および同法施行令の施行について】 

 (基発6021972.9.18)

安全・衛生委員会の運営について、従来の過半数決定の規定を削除したのは、安全、衛生問題の本来的性格から、労使の意見の合致を前提とすることが望ましいという見解に基づくものであること。

安全・衛生委員会の会議の開催に要する時間は労働時間と解されること。従つて、当該会議が法定時間外に行なわれた場合には、それに参加した労働者に対し、当然、割増賃金が支払われなければならないものであること。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

安衛法18条の規定によれば、労働者側推薦の委員は半数であり、使用者側は議長1人分だけ人数が多くなる可能性があります。

 

その場合、過半数で議事を進める限り労働者側はどうしても不利になります。

 

したがって、過半数の力で強引に運営すれば、労働者側の推薦する委員を入れた意味はなくなってしまいます。

 

安全衛生に関する措置は、本来、客観的・科学的・人道的に定まるべきものです。

 

教育論議での意見対立は結構なことですが、職員の生命・安全・健康に関わる問題は、労使の力関係などによって左右されるべきものではありません。

 

ですから、多少の議論はあっても最終的には落ち着くべきところへ落ち着くのが一般的です。

 

したがって、衛生委員会は多数決を採用しません。

 

また、旧労働省は次の通知を出して、時間を理由に審議を打ち切ることは無いことにしています。

 

【労働安全衛生法の施行について】           (基発911972.9.18)

安全・衛生委員会は一定規模等の事業場に設置義務があり、事業者が講ずべき事業場の安全、衛生対策の推進について事業者が必要な意見を聴取し、その協力を得るために設置運営されるものであり、したがつて、安全・衛生委員会の活動は労働時間内に行なうのを原則とすること。

安全・衛生委員会は、労使が協力し合つて、当該事業場における安全衛生問題を調査審議するための場であつて、団体交渉を行なうところではないものであること。なお、安全・衛生委員会の設置の趣旨にかんがみ、同委員会において問題のある事項については、労使が納得の行くまで話し合い、労使の一致した意見に基づいて行動することが望ましいこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もどかしいようですが、この原則で運営することが結局は衛生委員会の活性化につながります。

 

意見が分かれるということは、まだ十分議論が煮詰まっていない証拠で、労使の意見が一致するまでよく話し合うことが大切です。

 

さらに、「労働時間内に」「労使が納得の行くまで話し合い」をするためには、当然その調査審議時間は保障されなくてはならず、このことからも毎月の開催が求められるのです。