2.開催しないことの悪循環
これでは、「毎月1回」という条文を知らない事業者も事業者ですが、労働者の側も勉強不足です。
いつまでたっても、「何をしたらいいのかわからない」「毎月の議題がない」「何か変わるの?」という声があるのも、もとはと言えば「毎月開催しない」ことの悪循環に過ぎません。
①忙しい。あきらめ。変化への不安。横並び。毎月開催せず。
②審議時間は年間延べ、たったの2時間程度(45分×年3回
③回数・時間が少ないから、調査審議が深まらない。
④審議が深まらないから、計画や活動もない。
⑤活動がないから、成果もない。労働時間調査を始めても結果は不明だから、活用不能。
⑥成果がないから、毎月開催せず。
A小では、定期的に毎月1回、さらに事故災害などの緊急事態が起きればすぐに開催するようにしています。
また、事業者や一定の委員の要請があれば臨時に開催することになります。
「みんな忙しいのだから学期に1回で良いのではないか」などと公言する校長・職員もいますが、本末転倒の発想です。
「忙しいから」こそ衛生委員会の出番なのであって、「忙しい」を解消するのが衛生委員会本来の役割です。
これらは、労働安全衛生の目的や重要性が十分に理解されていないことの表れです。
労働時間調査を実施すれば、なおのこと毎月の集計、点検、評価、対策、医師による面接指導等が重要になってきます。
なお、条文中「必要な事項」とは、「委員会の招集、議事の決定、専門委員会の設置、委員会規定の改正等に関すること」が含まれます。(基発601の1号1972.9.18)