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理由➋ 「議題がない」

理由➋ 「議題がない」

【則22条 衛生委員会の付議事項】

労働者の健康障害の防止及び健康の保持増進に関する重要事項には、次の事項が含まれるものとする。

⑨ 長時間にわたる労働による労働者の健康障害の防止を図るための対策の樹立に関すること。 

 

 

 

 

 

 

衛生委員会の調査審議事項には「⑨長時間にわたる労働による労働者の健康障害の防止」というのがあります。

 

これは、過労死・過労自殺の対策として2005年安衛法改正にともない新たに加えられたものです。

 

したがって、長時間労働(超勤)がある限り、毎月の調査審議事項は必ずあることになります。

 

(これまで「長時間労働」そのものが議題になるという知識や経験、発想自体もなかったと言えます)

 

学校という職場は慢性的な長時間労働・超勤状態にあり、労働時間調査の結果を基にした対策の樹立が急務です。

 

さらに、それが原因の一つと考えられる病気休職者も多く、医師による面接指導が法制化されたことを見ても、長時間労働と職員の健康問題は直結しています。

 

 

45時間超の超勤は「過労死警戒ライン」と言われ、毎月該当者が多数いる中、衛生委員会が「何をしたらいいのかわからない」「毎月の議題がない」などと言うのは、いかにも間が抜けており、「学期に1回」などと悠長なことを言っている場合ではありません。

 

およそ毎月、長時間労働対策の審議が必要ない学校など皆無のはずです。

 

基本的には、毎月実施している「安全点検」と「労働時間調査」を中心議題にすれば、議題に困窮することはまずありません。

 

学校職場の労安にとって、最重要課題は「長時間労働」であり、この問題の解決なくして、教職員の安全と健康、快適な職場環境など実現不可能なのです。