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違反する理由➎ 違反が罰せられない

違反する理由➎ 違反が罰せられない

安衛法や労基法は労働の刑法と言われています。

 

違反は通常、見つかると注意される・信用を失う・捕まる・制裁を受けるなどのリスクを伴うものです。

 

罰せられるリスクが小さければ歯止めはかかりません。

 

したがってこの場合、究極的には「超勤をさせれば損をする」という仕組みを作らないと解決しません。

 

現状では罰そのものがないに等しい状態ですが、抑止力として次の指針や新たな人事評価制度(校長の給与への反映)を活用することは有効と思われます。

 

サービス残業解消対策指針 要旨】          (厚労省2003.5.23

④ 賃金不払残業の是正という観点を考慮した人事考課の実施(賃金不払残業を行った労働者も、これを許した現場責任者も評価しない)等、現場レベルでも徹底する。

 

【鹿児島県学校職員の人事評価実施要項】

(県教委2016.3

校長の標準職務遂行能力 (3 職員指導)

 

○職員の服務管理を適切に行い、規律を確保するとともに、労働時間短縮など能率向上に取り組むことができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、他にも措置要求制度等の活用も考えられます。

 

地公法に違反したものとして見なされれば、懲戒処分の対象となります(地公法29条・懲戒)。

 

ただし、これらは最終的には裁判で争うことになるでしょうから、一個人の闘いとすれば圧倒的に力の差があることも事実です。

 

 

最近でも「命じていない」ことを理由に「指示していない」とする(最三小2011.7.12)もあり、大変厳しい状況です。

 

したがって、法律の表舞台で争うのではなく、そこに至る手前のところで超勤解消できればそれに越したことはありません。

 

その方法(A小の取組)をこれから紹介していきたいと思います。