なぜ「毎月開催」にこだわるのかと言いますと、それは、このあとの3労働時間調査の実施(自己申告)を毎月しっかりと点検、集計するためです。
これが学期1回などのサイクルになると、自己申告の形をとっている限り、回収率の低下や労働時間調査自体が次第にいい加減になって、活動が停滞する危険性があるからです。
(S市では2013年6月から、「出退勤調査」を全学校で取り組み、結果を市教委に報告することになりましたから、回収率低下の問題はほぼ解消しました)
【則23条 委員会の会議】 事業者は、衛生委員会を毎月1回以上開催するようにしなければならない。 |
毎月開催の根拠は上の通りです。
選択余地のない義務規定です。
これができないと超勤解消どころか、労安全般にわたって、成果はほとんど期待できなくなります。
なぜなら、「PDCAサイクル」が回らないのが致命的なのです。
それぐらい毎月開催はすべてにおいて基本であり、法令上「毎月開催」とするのは毎月開催すること自体に意味があるからです。
ですから、「毎月開催しない衛生委員会」など、本来「衛生委員会」とは呼べない代物(しろもの)なのです。
ところが、なぜ20年近くも学校ではこれに十分取り組めないのか、本当に不思議な話です。
労安が適用になって以降、筆者は7人の校長と付き合ってきましたが、この条文通り要求さえすれば、「しません」「できません」と反対するような校長には1人も出会っていません。毎回、「法令遵守しましょう」の一言で済む話なのです。