地震によってブロック塀が倒壊し、多数が下敷きになり死亡した。
2年前の大阪の話ではない。
40年も前の宮城県沖地震での話である。
その後、建築基準法が改正され、ブロック塀の高さ制限や鉄筋などの補強が義務付けられたのは周知の事実である。
これらのことは、何も特別な知識でも専門家だけの情報でもない。
当時から普通に新聞を読んでいれば誰でも知りうる情報であった。
一般人から見れば当然、その後ブロック塀は点検改修されたと思うであろう。
その上で、大阪での悲劇を振り返ると、これは市が認めたようにまさに「法令違反」による人災であり、つまりは行政の怠慢である。
ところが県内では、未だに安全性に問題のある学校ブロック塀が200校以上あるという。
点検改修の期間は、実際には40年近くあったはずなのに、である。
学校の塀が倒れ、児童が犠牲となり、国や県の通知を受けてようやく動き出す。
設置者たる行政の勉強不足と責任感の欠如と言われても仕方がないだろう。