具体的には、時間帯や業務内容の類型化、表計算ソフト(エクセル)の導入等の工夫を行っています。
やはり初めのうちは途中で挫折しないよう、折を見ながら声掛け点検をしていくことも必要です。
また、パソコンに入力する場合でも、月初めに紙媒体で配付してあると、とりあえずは記録用紙に手書きした上で、月末にまとめてパソコン入力することもでき、毎日パソコンを起ち上げる手間が省けます。
軌道に乗れば、「こんなに超勤しているとは思わなかった」「前月より減った」などと、自らの勤務を見直す声が上がってくるようになります。
しかし実際に労働時間調査を開始してみると、やはり人間ですから中には記録忘れ等の理由から、どうしても提出しない職員が出てきたり、長期間になるとマンネリ化して適正申告から外れる可能性もあります。
そういった回収率の低下や不適正さを避けるため、
① 管理職・衛生推進者は、強い意志で毎月の提出を呼びかける。
② 職員室の黒板に回収率の途中経過を公開して、意識化 させる。
③ なおも集まらないときは、管理職の責任で直接、個別回収する。
④ 毎月の集計結果を公表する。
等の努力で、毎月100%の回収率を堅持しています。
中でも、衛生推進者は職員の健康管理に対して責任感をもって任に当たるという意図から、いろいろ工夫しながら個別的にも提出を要請していきます。
なにも労働時間調査に限った話ではありませんが、労安というのは職員全体が活動に参加してくれないと絶対にうまくいきません。
そのため、衛生推進者は職場の人間関係づくりを並行して進めることのできる忍耐強さが必要のように思います。
労働時間調査が集計され、実際に教育課程編成や超勤解消に役立てられるようになると提出率は格段に上がっていくようになります。