『内外教育』【時事通信社】20151215日号

  

「S市教育長に聞く 全市域で小中一貫教育推進」

 

Q 他の自治体で、なかなか小中一貫教育が進まない理由は? 

 

A (S市教育長) 

「小中学校相互で連絡を取らなければならず、教師が多忙化するといった負の面を考えるからだ。」

北薩労安コメント:S市に限らず、どこの学校も多忙化、職員は超勤しています。

これ以上、多忙化させることによって、「教育の質が落ちるという負の面」を考慮しているのではないでしょうか?

  

「実際に小中学校が連携して、交流活動をやってみると、その良さを実感する。」 

北薩コメント:ものごとには必ず両面、トレードオフがあるものです。

  

「生徒指導の安定や不登校の減少、学力向上にもつながっていく。」 

北薩労安コメント:「生徒指導の安定」「不登校の減少」「学力向上」といったデータは存在するのでしょうか?こういう場合の比較対象は、同一の児童生徒を対象として小中連携しなかった場合との比較になりますが、それは不可能な話です。

 個体差やその他多くの条件を無視して、小中連携に原因理由を求めるのは、少し乱暴な話であり、危険だと思われます。

 

「9年間で子どもを育てるという気持ちを、小中学校双方の教師が持つことで、必ず多忙化の問題も乗り越えていけると思う。」

北薩労安コメント:「気持ち」で多忙化の問題は乗り越えていけるとは、どういう意味なのでしょうか?

 単に我慢しろという意味にしか聞こえませんが……。法令遵守すべき事業者としては、「気持ち」の問題にすることではなく、やるべきことがほかにあると思います。